~「指導」との違いを正しく理解する~
早いものでもう6月。あっという間に今年も折り返しですね。
さて、通年よくご相談をいただくハラスメント問題についてお話ししようかと思います。
ハラスメント対策シリーズ第1回は、「パワーハラスメントの基礎」です。
自分の会社は大丈夫なんて思ってませんか?
気づけば訴訟問題にまで発展したなんていう話はよく聞きます。
自分の会社にも、誰にでも加害者、被害者になる可能性があると思って行動すべきかと思います。
パワハラの定義
パワハラは、以下の3つをすべて満たすものとされています。
- 優越的な関係を背景とした言動
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えた行為
- 労働者の就業環境を害するもの
典型的な6類型
- 暴力・威圧的な行為
- 人格を否定する発言
- 無視や仲間外し
- 明らかに無理な業務指示
- 仕事を与えない
- プライベートへの過干渉
「指導」との違い
現場で最も多い誤解はここです。
ハラスメントななるのが怖くて何も言えないなんてこともよくご相談をいただきます。
例えば、、
ケース:業務ミスが続いた部下への対応
上司:
「今回の資料、誤記が多かったね。
どの工程でミスが出たか一緒に確認しようか。
次回はダブルチェックの時間を確保してみよう。」
👉 ポイント
- ミスの事実に焦点
- 改善策を提示
- 感情的でない
- 人格を否定していない
❌ パワハラになる事例①(人格否定)
上司:
「なんでこんな簡単なこともできないんだ。
本当に能力が低いな。」
👉 問題点
- 人格・能力そのものを否定
- 業務改善ではなく攻撃になっている
❌ パワハラになる事例②(感情的)
上司:
「いい加減にしろ!何回言わせるんだ!」
(机を叩く)
👉 問題点
- 威圧的な態度
- 恐怖を与える行為
❌ パワハラになる事例③(継続的な叱責)
上司:
毎日のように大声で叱責し、
「またお前か」「お前はダメだ」と言い続ける
👉 問題点
- 継続的な精神的攻撃
- 就業環境を著しく悪化させる
❌ パワハラになる事例④(公開叱責)
上司:
会議の場で
「この失敗は全部こいつのせいです」
👉 問題点
名誉や尊厳を傷つける
必要以上に公の場で非難
企業が注意すべきポイント
- 「昔は普通だった」は通用しない
- 無意識の発言でも該当する可能性あり
ハラスメントは「やった側の認識」ではなく
「受け手と社会基準」で判断される時代です。
自分の認識(傷つけるつもりはなかった等)
=相手の認識だと勘違いしていませんか?
過去の常識や個人の感覚に頼らず、
組織としての共通ルールと教育が不可欠です。
まとめ
パワハラは意図ではなく「結果」で判断されます。
まずは定義の理解が第一歩です。
従業員全員が意識できるよう、根気強く伝えていく必要がありますね。
